出典:鈴木央(著)黙示録の四騎士第110話
黙示録の四騎士の中に登場するトリスタンは現リオネス王国の王子で、戦う運命に選ばれている一員です。
リオネス王国は人間の国で、トリスタンはその国の中にいる人間たちを導く王子ですが、彼は非常に特別な血筋を持っています。
トリスタンの父は魔神族で、母は女神族なので、彼は同時に特殊な血筋や魔力を二つ持っています。
魔神族や女神族の力を同時に持っているトリスタンは戦いの才能がある少年ですが、彼はいまだに自分の力を制御できません。
トリスタンは女神族の力を上手く引き出せますが、魔神族の力は全然でした。
戦う運命に選ばれている以上、トリスタンはこれからも狂王アーサーやパーシバルに深く関わりますので、今回はトリスタンについて考察してみたいと思います。
☆魔神族に嫌われている王子
トリスタンは魔神族の血を引き継いでいますが、彼は魔神族に嫌われています。
魔神族に愛されているパーシバルと違って、トリスタンに好意を抱いている魔神族の数は非常に、非常に少ないのです。
トリスタンは確かに魔神族の血を引き継いでいますが、それと同時にトリスタンの体には女神族の血も流れています。
それだけではありません、トリスタンの父、メリオダスは三千前魔神族を裏切り、各種族をも巻き込んだ聖戦を起こした犯人です。
16年前に各種族を巻き込んでいた聖戦はついに終結されて、メリオダスも現魔神王と仲直りしましたが、それでも魔界にいる魔神族はメリオダスのことがすごく嫌いです。
トリスタンは魔神族が大嫌いな女神族の血をも流していますので、魔神族の皆にとってトリスタンは不浄の子で、何があってもその存在を許せないのです。
実際、黙示録の四騎士の第105話の中で、魔神族の者たちはトリスタンの正体を知った途端、彼を侮辱しました。
今も、これからもトリスタンやメリオダスが魔界にいる魔神族と仲直りするのは難しいことですが、幸いトリスタンのそばにはパーシバルがいます。
パーシバルは魔神族の救世主で、魔神族の皆はパーシバルのことを尊敬していますので、パーシバルがいればトリスタンが魔神族と仲直りすることが可能です。
☆父に似ていない王子
黙示録の四騎士の第107話の中で、現魔神王のゼルドリスはトリスタンに、彼は父に似ていないと言いました。
他人からみればトリスタンは彼の父、メリオダスに似てませんが、それは仕方ないことです。
なぜならトリスタンは幼い頃から幸せを感じていて、人間の国で成長していたからです。
メリオダスは元々魔神族の王子で、産まれた時から凄まじい魔力を持っていたから、昔のメリオダスは化け物並みの存在でした。
圧倒的な強さを持っている上に、メリオダスは父の魔神王から愛や幸せというものを得られなかったから、メリオダスはとても冷たくて、残酷な存在でした。
毎日他族との戦いで成長してきたメリオダスと違って、トリスタンは生まれた時から周りに祝福されて、愛や幸せをも得ていますので、彼がメリオダスに似ていないのは当然です。
今でもトリスタンは自信や覇気が足りない少年ですが、このようなトリスタンこそがメリオダスが求めている息子なのでしょう。
昔の残虐で冷たいメリオダスのことを、メリオダス自身も嫌がっています。
可能であればメリオダスは息子の代わりに戦いたかったのですが、トリスタンが運命に選ばれた時点で、メリオダスは力になれなかったです。
出典:鈴木央(著)黙示録の四騎士第105話
☆パーシバルの背中を支えている王子
黙示録の四騎士の一員であるトリスタンはパーシバルの背中を支えている少年です。
トリスタンはランスロットのような圧倒的な強さを持っていませんが、彼はパーシバルを導き、支えるほどの優しさを持っています。
パーシバルは素直に狂王アーサーや混沌の騎士と戦う道を歩みましたが、彼の心はまだ未熟です。
ランスロットは確かに保護者としてパーシバルを導いていますが、ランスロット自身は紳士的な人間ではないので、ランスロットは時々皆を困らせるような行動を取ります。
黙示録の四騎士の第115話の中で、ランスロットは皆を困らせました。
ですが、トリスタンは豊富な知識を持っている上に、彼は紳士的な人間なので、彼は皆を困らせるようなことはしないのです。
☆狂王アーサーが受け入れられない王子
トリスタンはパーシバルと同じ、狂王アーサーが受け入れられない少年です。
トリスタンはメリオダスの息子であると同時に、人間にとって忌々しい魔神族の血を受け継いでいますので、アーサー王は彼のことを許さないのです。
パーシバルやランスロットと違って、トリスタンはアーサー王に直接的な因縁や恨みを持っていませんが、それでもトリスタンはアーサー王の理想を受け入れられないのです。
トリスタンは魔神族や女神族の血を同時に受け継いでいますので、彼は死んだ人間が蘇れないことをよく知っています。
知っているからこそ、トリスタンはアーサー王の理想や永遠の王国が何かを隠していると思います。
アーサー王に直接な恨みや憎しみはないのですが、全ての人間の未来のために、トリスタンはアーサー王を討たなければなりません。
☆魔神族の力の制御
トリスタンは才能やポテンシャルを持っていますので、彼が心から力を望めば、彼が数段強くなるのは可能です。
女神族の力はそれほど高くないのですが、トリスタンが魔神族の力を使えれば全ての問題は解決されます。
魔神族の力は使うべきだとトリスタン本人は知っていますが、それでも彼は魔神族の力を恐れていて、拒絶しています。
子供の頃に魔神の力でランスロットを深く傷つけたことを、トリスタンはいまでもはっきりと覚えています。
ランスロットはあの時のことを気にしていないのですが、トリスタンはいまでも自分を許せなかったのです。
自分のことを許せないから、トリスタンは極力魔神族の力を使いたくなかったのです。
トリスタンの気持ちは理解できますが、彼が魔神族の力を拒絶すればするほど、彼は魔神族の力を制御できなくなります。
狂王アーサー、混沌の騎士や永遠の王国を全部倒すために、トリスタンはどうしても魔神族の力が必要です。
トリスタンが急に魔神族の力を受け入れるのはすごく厳しいことだとわかりますが、これから魔神族、パーシバルやトリスタンが力を貸してくれれば、トリスタンが魔神族の力を抑えられる日が訪れる可能性は高いです。
以上が今回の記事の内容でした、最後までご覧いただき、誠にありがとうございます。