出典:鈴木央(著)黙示録の四騎士第88話
黙示録の四騎士の中に登場するイロンシッドは若き少年、パーシバルの実の父親です。
イロンシッドはパーシバルの実の父親であることは間違いないのですが、彼はパーシバルのことを全く愛していなかったです。
16年の間、イロンシッドは神の指にいるパーシバルに一度も会わなかった上に、パーシバルに会いたい気持ちもありませんでした。
優しいおじいちゃんがパーシバルを育ててくれたから、父がなくても何の問題もないのですが、イロンシッドは狂王アーサーのためにパーシバルを殺そうとしたのです。
パーシバルは運よくイロンシッドの魔の手から逃げられましたが、イロンシッドはまだパーシバルのことを狙っています。
これからもイロンシッドはパーシバルの命を狙いますので、今回はイロンシッドについて考察してみたいと思います。
☆イロンシッドが愛する息子
イロンシッドはいかれている男ですが、彼は息子を愛しています。
イロンシッドは情のない人間ではなく、愛が溢れている父でした。
イロンシッドはいまでも愛する息子のために一生懸命に働いていますが、彼の愛はパーシバルの物ではなかったです。
イロンシッドはパーシバルではなく、別の息子、ディオドラを愛しています。
ディオドラとパーシバルは兄弟関係ですが、おかしなことにこの二人はお互いのことを知らないのです。
イロンシッドは息子たちに何も言わなかった上に、息子たちを合わせる気もなかったのです。
パーシバルがもう一人の実の息子だとは言え、イロンシッドはディオドラの方を大切にしています。
そしてイロンシッドはディオドラの母の方を強く愛しています。
パーシバルは血の繋がっているもう一人の息子ですが、イロンシッドの目にはディオドラや彼の母しかないので、パーシバルはイロンシッドにとってただの他人です。
☆イロンシッドの家族問題
イロンシッドは誰よりも自分の罪を知っています。
イロンシッドは自分の息子を殺そうとしていた上に、実の父をも殺しましたので、彼が背負っている罪は非常に大きいです。
背負っている罪が大きいのに、イロンシッドは懺悔せず、いまでも実の息子のパーシバルの命を狙っています。
イロンシッドがいまでもパーシバルを殺そうとしている理由、それはもう一人の息子、ディオドラのためです。
本来、イロンシッドが愛していたディオドラは亡くなったのですが、アーサー王や彼の永遠の王国のおかげでイロンシッドはディオドラと一緒に生活できました。
ディオドラが今でも生きているのは全部アーサー王や永遠の王国のおかげなので、イロンシッドはアーサー王や永遠の王国を失ってはいけないのです。
アーサー王や永遠の王国が消えてしまったらイロンシッドの幸福も一緒に消えますので、イロンシッドは何があってもアーサー王や永遠の王国を守らなければならないのです。
パーシバルはイロンシッドの幸福を破壊する黙示録の四騎士の一員なので、イロンシッドは幸福のためにパーシバルを殺すしかなかったのです。
出典:鈴木央(著)黙示録の四騎士第91話
☆狂王アーサーへの態度
イロンシッドは狂王アーサーに忠誠を誓っていますが、彼は誰よりもアーサー王の本性を知っています。
イロンシッドはどの混沌の騎士よりも優れていますので、彼はどの混沌の騎士よりもアーサー王と仲がいいのです。
イロンシッドはアーサー王を身近で見ていたので、彼は当然アーサー王の本性に気づいています。
人間だけの幸せな国、世界を作るのは素敵なことですが、アーサー王は手段を選ばないのです。
そしてアーサー王は部下のことを大切にしないのです。
黙示録の四騎士にダメージを与えるためであれば、どれほどの部下を犠牲してもアーサー王は喜んで部下を捧げます。
アーサー王は理想を持っていますが、君主としては問題があります。
イロンシッドは高潔な聖騎士だったので、アーサー王の行為は問題があると思っていましたが、それでもイロンシッドは何も言わなかったのです。
なぜなら今のイロンシッドはアーサー王がいたから幸福を得られたのです。
☆パーシバルとの結末
パーシバルはイロンシッドのことを絶対に許せない上に、イロンシッドも幸福のためにパーシバルを殺さなければならないので、この二人は遅かれ早かれ激突します。
そして二人が激突する時、もう片方が死ぬ可能性は高いです。
今のパーシバルはどんどん成長していて、彼の魔力「希望」は更に強くなっていますので、パーシバルは勝てる可能性はあります。
パーシバルが勝つと、イロンシッドは消えてしまいますが、彼の兄弟のディオドラは悪くないのです。
パーシバルはディオドラのことを全く知らないのですが、。もし何かがあった時イロンシッドはディオドラのことを教えてくれると思いますので、パーシバルはディオドラを助けるはずです。
パーシバルはアーサー王まで討てばディオドラまで消える可能性はありますが、「希望」のパーシバルが何とかしてくれる可能性はあります。
以上が今回の記事の内容でした、最後までご覧いただき、誠にありがとうございます。