出典:春場ねぎ(著)戦隊大失格第99話
戦隊大失格の中に登場する橙代大介は元イエロー部隊の隊員でしたが、竜神戦隊から離れた後、彼は怪人になるために、怪人化剤を完成させました。
竜神戦隊やドラゴンキーパーが愛されている時代に怪人になりたい人間はどこにもいないはずですが、橙代大介は狂っている怪人保護協会に加入しました。
代表理事の薄久保薬師を含めて、怪人保護協会の人間たちは誰もが怪人の味方で、怪人になりたい人間も大勢いました。
怪人保護協会や生き残っている怪人軍団幹部の助けや支持を得て、必死で研究していた橙代大介は見事に怪人化剤を完成させました。
怪人化剤は人間が怪人になるための道具であり、怪人保護協会がドラゴンキーパーを倒すための第二の秘密兵器でもありますので、今回は怪人化剤について考察してみたいと思います。
☆人知を越える兵器
橙代大介が開発した怪人化剤は名前通り、人間がその薬剤を受ければ圧倒的な強さや生命力を持つ怪人軍団幹部になれます。
不死能力しか持っていない戦闘員ではなく、怪人化剤を受けた人間がなるのは神に等しい怪人軍団幹部です。
神具VER2・0と同じく、怪人化剤も人知を越える兵器ですが、怪人化剤が必要な物は錫切夢子の秘密ではなく、怪人軍団幹部たちの遺体です。
竜神戦隊との長い戦争の中で、半分以上の怪人軍団幹部は討伐されましたが、怪人勢力は時間をかけて、ほぼ全ての遺体を無事に回収しました。
幹部たちの遺体を回収した後、かつてイエローキーパーと共にいろいろな実験を進めていた橙代大介は彼らの遺体を利用して、怪人化剤の開発に成功しました。
怪人化剤で人間は怪人幹部になれますが、新たな怪人幹部になるのではなく、亡くなった幹部の全てを受け継ぐのです。
橙代大介の怪人化剤で怪人幹部の数が増えることはありません。
たとえ全ての怪人化剤が使われたとしても、生き残っている怪人軍団幹部を含めて幹部の数は永遠に12体です。
怪人化剤が成功するまで怪人勢力は多くの一般人を犠牲にしましたが、怪人化剤と神具VER2・0が同時に揃った今、怪人勢力がドラゴンキーパーを倒すのは可能になりました。
☆怪人化剤セット
圧倒的な強さや生命力を持つ怪人になれる怪人化剤は素晴らしい物ですが、怪人化剤は二つがセットなのです。
怪人化剤を一つ受けても容姿、能力や身体は急激に変化しますが、ドラゴンキーパーを倒せるほどの物ではありません。
亡くなった怪人軍団幹部の全てを受け継ぎ、神に等しい生物になるために、二枚目の怪人化剤は必要です。
二つの怪人化剤を全部受ければ、怪人軍団幹部の全てを受け継ぎますが、その代わりに人間は自分の心を失います。
二発目の怪人化剤まで受ければ、人間は完全に怪人軍団幹部のような化け物になります。
普通の人間にとって怪人化剤はデメリットが多い武器ですが、怪人保護協会の理事たちは全員が狂っているので、誰もが喜んで受けました。
怪人保護協会の理事、立花音呼は最初から最後まで喜んで怪人化剤を受けていました。
そして全ての怪人化剤を受けていた結果、立花音呼は戦隊大失格第99話の中で人間の姿を失い、完全な巨大猪になりました。
出典:春場ねぎ(著)戦隊大失格第99話
☆怪人化剤の強さ
怪人化剤は二つがセットで、全部使えれば人の心を失いますが、それでも怪人化剤はすごく強い兵器で、得られる力は巨大です。
なぜなら死んでいた怪人軍団幹部はどれもが抜きん出た能力を持っていますので、彼らの能力を完全に発揮すれば、ドラゴンキーパーでも、神具でも対処するのは非常に難しいです。
怪人保護協会の理事たち、左山十字、右京楓や立花音呼が受け継いだ幹部マガディア、アンデレカやトドマスクはどれもが凄まじい能力を持っていて、本物の神具がなければ、あの三人を倒すのは無理です。
自由自在に世界を作れるマガディアや意思のある攻撃に全部反撃するアンデレカの能力、頭の悪い隊員ならばすぐにでも負けてしまいます。
竜神エネルギーや錫切夢子の秘密で開発した神具はすごい武器ですが、その強さはドラゴンキーパー自身の物ではありません。
ドラゴンキーパーが強いのではなく、異常に強いのは神具です。
神具や神具レプリカがなければ、ドラゴンキーパーもただの人間です。
ですが、特殊な能力を持つ怪人軍団幹部は違います。
武器がなくても幹部は神に等しい能力を持っていました。
そんな幹部の力を受け継ぎ、強力な体を得た怪人保護協会の理事たちは神具VER2・0を自由自在に発揮することができました。
☆怪人勢力の緻密な計画
怪人化剤が無事に開発されたのは橙代大介のおかげですが、生き残っている怪人軍団幹部たちも大きな貢献をしました。
怪人軍団とり「酉」の幹部、ペルトロラが危険を冒して、竜神戦隊のパイロンの巣を襲ったから、橙代大介は実験に必要な物を全部揃えました。
怪人軍団うま「午」の幹部、フワリポンが怪獣騒ぎで竜神戦隊の注意を引いていたから、橙代大介は問題なく実験を進めました。
天使型幹部の二つの心、騎偉寿や瑠憂那が怪人軍団幹部の遺体を集めていたから、幹部たちの遺体も無事に回収しました。
橙代大介の努力は当然すごく重要ですが、彼がここまで成功したのは怪人勢力が力を合わせたからです。
そしてこれが怪人勢力の強さです。
竜神戦隊やドラゴンキーパーを倒すために、人間や怪人は力を合わせて、それぞれのできることを全力でやりました。
これはすごく当然なことですが、今の竜神戦隊やドラゴンキーパーはできないのです。
暴君、レッドキーパーの赤刎創星が長い間君臨していた結果、竜神戦隊は傲慢な組織になり、本物のヒーローになりたいドラゴンキーパーは一人もいませんでした。
怪人化剤は神具VER2・0と同じく、悪の秘密兵器ですが、この二つの秘密兵器があったから、ドラゴンキーパーは久しぶりに本物のヒーローになりました。
☆竜神戦隊が悪である証拠
怪人は怪人、人間は人間、これは一般人や戦闘員が知っている常識の中の常識ですが、その常識は間違っています。
不死身を持つ戦闘員の製造はいまだに判明されていませんが、抜きん出た能力を持つ怪人は人間が作った物です。
怪人化剤は怪人保護協会の第二の秘密兵器であると同時に、怪人は竜神戦隊が作った物である証拠でもあります。
怪人というのは何なのか、それは戦隊大失格で最も大きな疑問です。
竜神戦隊は全てを知っているから、怪人に対して何も思わなかったのですが、この広い天ノ川市の中で疑問を抱いた人間はいました。
怪人保護協会の理事の一人、右京楓は昔から怪人は竜神戦隊に繋がっているという仮説を信じていました。
竜神戦隊が悪であることを証明するために、右京楓はいろいろな努力をしましたが、結局彼女の人生はめっちゃくちゃにされて、初代ピンクキーパーの桃江才華を死なせました。
桃江才華が死んだあと、右京楓はもう調査できる方法がないので、仕方なく諦めました。
右京楓は長い間自分の仮説を証明できませんでしたが、彼女自身が怪人化剤で怪人軍団幹部、アンデレカの全てを受け継いだ今、怪人は竜神戦隊の産物であることが証明されました。
橙代大介が持っている知識、研究手段は全部竜神戦隊やイエローキーパーから得た物なので、イエローキーパーが始まっていなければ、橙代大介は何もできなかったのです。
以上が今回の記事の内容でした、最後までご覧いただき、誠にありがとうございます。