出典:原泰久(著)キングダム第757話
キングダムの中に登場する韓非子は韓国の王族ですが、秦国の王、秦王嬴政は彼の知恵を求めています。
秦国の六大将軍だった桓騎を失ったばかりですが、秦王嬴政は既に中華統一後の法治国家のためにいろいろな準備を始めています。
中華統一するための戦争は残りの秦国六大将軍や晶文君が頑張ってくれるので、秦王嬴政が法の準備を進めるのは正解です。
中華統一が完成した途端、秦国は生まれ変わりますので、それまでに秦王嬴政は法について完璧に把握しなければなりません。
法を把握するために、李斯だけではなく、秦王は韓非子の力も必要なので、今回は韓非子について考察してみたいと思います。
☆秦王嬴政が必要な人材
他の国にとってはそれほど重要ではないのですが、法について異常に詳しい韓非子は秦国の未来にとって非常に重要な人物です。
なぜなら中華統一後に現れる国家を支配するために、秦王嬴政は法の力を借りる予定で、韓非子が書いていた書簡を読んだ後、秦王嬴政は韓非子の知恵にすごく興味がわいた。
中華統一が完成する時、秦国は誰もが想像できないほどの巨大な国になりますので、秦王嬴政が法の力を使いたいのは間違いありません。
ですが、今の秦王嬴政は李斯の力があっても法に対してわからない部分はまだありますので、秦王嬴政は更に多くの人材が必要です。
中華統一後の国のために、若き秦王嬴政は法の全てを把握しなければならないので、彼は何としても韓国の王族である韓非子の知恵が欲しいです。
秦王嬴政は韓非子を勧誘するのは当然なことですが、韓非子を勧誘できるかどうかが疑問です。
中華統一という概念は多くの者にとっては邪悪な物で、韓非子が李牧のような態度を取ってもおかしくありません。
韓非子は結局韓国の王族、韓国の一員なので、彼が何の抵抗もなく素直に秦国の皆についていくことは考えられません。
☆秦国の李斯の同門
別々の国で活躍していますが、韓国の王族である韓非子は秦国の李斯と同門だったのです。
李斯や韓非子は同じ、昔は荀子の生徒でした。
二人は同門だった故、年齢はそれほど離れていませんが、キングダムでの二人の性格は全然違います。
秦国の李斯はどんな時でもやる気のある人間で、言いたいことを、思っていることを全部はきはきと言えます。
そして李斯は現実を直視している人間で、秦王嬴政の臣下になった後、李斯が他人と政治や思想を議論することはありませんでした。
ですが韓非子は全然違います。
韓非子は韓国の王族で、韓国ですごく有名な人物なのに、彼は全く覇気のない男です。
そして韓非子は他人と政治や思想を議論するような男で、キングダム第757話の時、韓非子はいきなり飛信隊の李信に人の本質について質問してみました。
出典:原泰久(著)キングダム第757話
☆人に興味がある男
韓非子は韓国において超有名人になりましたが、彼はいまだに人に対してすごく興味があります。
韓非子がいる時代は中国思想史の全盛期なので、人に対してどんな風に思っているのかはそれぞれ別々です。
いろんな思想が存在している時代の中で韓非子は他人と楽しく人について議論できるはずですが、韓非子にいる時代は戦乱の時代でもあります。
誰もが勝利や利益だけ求めている環境の中で、人という物に対していい答えを持っている人間は少ないのです。
キングダムに登場していたキャラクターにおいて、最も韓非子と人について議論できるのは元野盗で、秦国の六大将軍を担った桓騎だけです。
桓騎は全中国において最も嫌われている悪魔ですが、彼は最も人について詳しい男です。
どんな時でも人という物を的確に分析できて、どんな時でも桓騎は人という生き物を知り尽くしています。
そして桓騎は社会や政治という物をもよく知っていますので、もし彼が生きている時に韓非子が彼といろいろ議論すれば、韓非子は桓騎と楽しく会話できるのでしょう。
☆韓国の公主、寧様との関係
秦国の六大将軍の一人、騰将軍や使節団との韓非子勧誘は簡単な仕事ではありません。
なぜなら韓国の寧公主様は韓非子を手放さないのです。
韓非子は寧公主様の先生なのですが、寧公主様はどうやら韓非子に必要以上の関係を抱いているようです。
寧公主様は一国の公主なのに、彼女は騰将軍や秦国の兵士たちの前で自殺するまでも、韓非子を手放したくなかったのです。
一国の公主に特別な感動を抱かれるのは幸せなことですが、韓非子がどう思っているのかは別です。
寧公主様が邪魔している限り、悪巧みをしている限り、秦国の韓非子勧誘は非常に難しいです。
ですが、見方を変えて、秦国の皆が先に寧公主様を攻略すれば、後で邪魔してくる者はいなくなります。
☆秦国の勧誘を受ける可能性
韓非子の知恵は秦王嬴政にとって必要不可欠な物ですが、韓非子が秦国の勧誘についてどう思っているのかが疑問です。
秦王嬴政が韓非子を欲しがっていることを韓国の上層部はほとんど知っていますので、韓非子自身も秦国の皆の目的を知っているはずです。
キングダムでの韓非子は秦国の李斯と違って、彼は権力や名声を欲しがる男ではないので、秦国の勧誘をあっさりと受け入れる可能性は低いです。
法について詳しい韓非子は韓国に重宝されていないことは事実ですが、韓非子は韓国の王族、働かなくても彼は一生好きなだけに勉強できますので、韓非子が他の国へ行く必要がないのです。
韓国に残っていれば、韓非子は寧公主様の支援を得られますので、彼は外国旅行や有名人の書籍を読み放題です。
韓非子が法に詳しいのは確かなことですが、それで彼が秦王嬴政の臣下になるとは限りません。
それに韓非子は韓国の王族であり、韓国の民でもありますので、彼が秦国の中華統一活動を認めてくれるとは思えません。
中華統一が終わった時、韓国は消えてしまいますので、韓非子がそんなことを許してくれるとも思えません。
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