出典:原泰久(著)キングダム第755話
キングダムの中に登場する王翦将軍は作中において非常に重要なキャラクターで、現秦国六大将軍の一人です。
現秦王、嬴政は中華統一を完成する夢を持っていて、その夢のために彼は必要な権限を王翦に渡しましたが、王翦は秦王にとって危険な人物です。
王翦は亡くなった桓騎と同じ、戦において凄まじい才能を持っていますが、王翦は桓騎以上の問題を抱えています。
桓騎は上司の命令に絶対に従わなかっただけですが、王翦は自分の国を作り上げようと考えています。
王として、これは絶対に許されないことで、秦国や秦王にとって王翦は桓騎よりも何倍も恐ろしいです。
王翦はまだ優秀な秦将を演じていますが、彼がいつ秦国を裏切るのかはまだわかりません。
王翦は確かに秦国のために多くの勝利を得ましたが、それでも秦国の上層部は彼を信頼できないので、今回は超重要な王翦について考察してみたいと思います。
☆六大将軍との関係
秦国六大将軍の称号をもらった将軍たちは交流を深めていないのです。
六大将軍の騰将軍や楊端和将軍は会話ができる人物ですが、他の皆は交流しにくい者たちです。
亡くなった桓騎将軍は作中で比較的話した回数は多いのですが、桓騎将軍はいつも偉そうな態度を取っていますので、彼もまた交流しにくい人間です。
秦国六大将軍同士が交流しても、交流しなくても何の問題もないのですが、王翦と桓騎は長く同僚をやっていたのに、あの二人の関係もよくないのです。
王翦と桓騎は亡くなった蒙驁将軍の副将をやっていたので、あの二人はお互いのことを長く知っています。
知っていますが、王翦と桓騎はほとんど交流しないのです。
蒙驁将軍は気のいい上司なので、王翦と桓騎がお互い交流しなかったのは上司から圧を受けたのではなく、彼らの選択だったと思います。
性格が全然違いますので、王翦と桓騎が交流しないのは理解できます。
それに戦場において王翦と桓騎はいつも別々の戦場を担当しますので、交流しても、しなくても大きな影響はありません。
ただ、王翦や桓騎は天才の中の天才なので、一人が動き出せば、もう一人はある程度その人の思考を読めます。
王翦と桓騎が連携したことはなかったのですが、桓騎は王翦の思考についていける数少ない人間です。
☆王賁との関係
王翦将軍は謎の多い人物で、キングダムの中に登場するキャラクターたちは誰もが彼と王賁の関係を気にしています。
王翦には一人の息子がいまして、その息子の名前は王賁です。
王賁にとって、王賁の側近達にとって、王賁の周りにいる人間たちにとって王賁は王翦の息子ですが、王翦自身はそう思っていません。
過去にあった誤解で、王翦は今でも王賁という若者を受け入れられなかったです。
王賁が何をしても、王翦は彼を受け入れないことをほとんどの人間が知っています。
王賁自身も、王翦の側近達も知っています。
王翦の王賁に対する冷徹さは見ていられないものですが、王翦の側近達は何も言えませんでした。
王翦は絶対に受け入れてくれないと王賁の側近達は諦めましたが、王賁本人はまだ諦めていません。
今でも、王賁にとって王翦は掛け替えのない父です。
そしてその父のために、王賁はいつでも全力で戦っています。
王翦は戦場で王賁の活躍を見ていましたが、王賁の成長や功績に対して王翦がどう思っているのかは誰もわかりません。
出典:原泰久(著)キングダム第770話
☆最低な噂
王賁は王翦将軍の子供なのか、それとも他の男の子供なのか、この問題は昔から多くの人間を苦しませていました。
自分は王翦の息子だと王賁はそう信じていますが、王翦はどうやらこのことをいまでも疑っています。
王翦はいつも特殊な仮面を被っているので、彼がどんな表情をしているのかはわかりませんが、王賁に対して王翦はいつも別の態度で対応しています。
王翦が王賁のことを息子だと見ていないことは誰もが感じていますので、誰もが真実を知りたかっていたのです。
特に王賁の側近たち、彼らは王賁が苦しんでいるのを見たくなかったのです。
王翦の妻、王賁の母の朱景は貴族生まれで、育ちも顔も文句のない完璧な女性です。
これほど素敵な女性と結べるのはすごく幸せなことですが、朱景が王賁を産む前に最低な噂が流れていました。
それは朱景に宿っている子供は王翦のではなく、他の男のものだったという噂です。
最低な噂ですが、この噂は当時の人たちを、今の人たちを困らせています。
誰もが本当の真実を知りたいのですが、朱景は王賁を産んだ後に亡くなったので、確かめる方法はありませんでした。
過去に何があったのかはわかりませんが、貴族の中の貴族の娘である朱景が淫らなことをするはずがありません。
王翦は才能や地位を持っている男なので、彼と一緒に未来を過ごせば、朱景は誰もが羨ましがる生活を過ごせます。
貴族で、才がある朱景はこれくらいのことを知っているはずです。
朱景は間違った行為をしていませんが、間違った判断をしました。
それは本当の事実を皆に説明しなかったことです。
自分を信じてくれなかったことに朱景は怒って、最後まで黙っていましたが、彼女のこの判断で周りにいる皆は深い影響を受けました。
そしてそのせいで苦しみ続けていたのは他人ではなく、朱景が生んだ王賁でした。
☆王賁との未来
王翦将軍と王賁の未来のために、秦国が無事に中華統一を完成するために、王家が一つになれるように、王翦将軍は何としても王賁と仲直りをしなければなりません。
王賁は誰もが認める優秀な若者なので、王翦が唯一気になっているのは彼が実の子であるかどうかです。
この誤解を招いた張本人、朱景は亡くなったので、朱景に確かめることはできませんが、それでも王翦が試しに使える方法はあります。
それは二人の血縁を検証することです。
古代においてDNA検査などは存在しませんが、それでも血縁を検証するのは可能です。
血の繋がっている二人ならば、血液は混ざり合えますので、この方法で血を検証すれば結果がわかります。
キングダムの中にこれほどのことができる人間が存在しているかどうかはわかりませんが、人体の詳しい砂鬼一家ならば多少知っていてもおかしくありません。
この方法を試すのは簡単なことではないのですが、ずっと何もしなければあの二人の関係は変わりません。
王翦と王賁の関係を変えるために、どんな方法でも積極的に試すべきです。
☆蒙驁との出会い
王翦将軍が戦において凄まじい才能を持っているのは誰もが認めることです。
王翦は趙国の李牧との戦いでも勝利を得た化け物なので、彼の実力は本物ですが、そんな王翦がどうして蒙驁将軍の副将になったのかはいまだに判明されていません。
王翦ならば蒙驁将軍が平凡であることをよく知っているはずです。
平凡な蒙驁将軍についていても王翦が習えることは一つもないと言えます。
ずっと野盗をやっていた桓騎と違って、王翦は危ない仕事に手を出していないから、わざわざ蒙驁についていく必要はありません。
それでも王翦は蒙驁の副将を担いました。
王翦は危ない仕事に手を出していないので、桓騎のようなエピソードで蒙驁の副将になったとは考えられません。
蒙驁の副将を担った理由はいまだに判明されていませんが、一つの可能性が考えられます。
それは王翦自身が蒙驁を求めていたことです。
平凡である蒙驁は王翦を導くことができませんが、王翦は蒙驁で地位や名声を得られます。
王翦が特殊な野望を持っていることは秦国の上層部に知られていますので、王翦を受け入れるものはいません。
蒙驁は確かに平凡なおじいさんですが、彼もまた地位や名声を欲しがっているので、蒙驁の下についていけば王翦はウィンウィンな関係を作れます。
実際、蒙驁の副将になった後、王翦は桓騎と同じく、蒙驁に利用されることなく、蒙驁に裏切られることなく、蒙驁に警戒されることがなかったです。
蒙驁から習えることはなかったが、王翦は自分の軍隊を作り上げることに集中できました。
☆秦国との未来
王賁の問題の他に、王翦将軍が解決しなければならない問題はもう一つあります。
それはこれから秦国でどのような未来を過ごすかということです。
王翦が危険な思想を持っていることは知られていますので、彼がこっそり国を乗っ取るのは不可能です。
圧倒的な武力で秦国を乗っ取るのは可能ですが、そうなれば彼は全秦国の敵になりますので、新たな国を作ったところですぐに潰されます。
王翦がどれほど強くても、残りの三人の六大将軍を倒すのは不可能です。
王翦は今でも国を作りたい野望を持っていると思いますが、それを実現するための方法を身近に考えなければなりません。
一歩でも間違えれば、王翦は六大将軍から最大の罪人になります。
王翦自身は気づいていないと思いますが、今の王翦は秦王嬴政と不思議な関係を持っています。
秦王は中華統一を完成するために王翦を使っていますが、王翦が悪い計画を実行すれば、秦王や秦国は大きな影響を受けます。
王翦は秦王が与えた権力で戦争しまくっていますが、秦王が全ての権限を没収すれば、王翦の人生は終わりです。
秦王でも、王翦でも、彼ら二人はお互いのことが必要なので、共存できる道を探さなければなりません。
秦王と王翦が共存できる道は一つあります。
それは王翦が藩王になることです。
中華統一が完成した時、非常に、非常に大きな国が誕生します。
その国のために秦王は既に李斯といろいろな方針を練っていますが、その国を固く守るために秦王は特殊な策を実行しなければなりません。
中華統一が完成したとしても、秦国に従いたくない蛮族はどうしても存在しますので、それらの蛮族が出没する場所を秦王が王翦に任せれば、秦国が潰される心配はありません。
王翦は頭のいい人間なので、一から国を作り、支配するのは非常に面倒なことだと知っているはずです。
これから一から国を作るより、秦国から国を乗っ取るより、大きな場所を管理し、大城主になった方がいろいろと楽です。
そして王翦が藩王になれば、秦王と王翦のウィンウィンな関係は継続します。
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