出典:原泰久(著)キングダム第768話
キングダムの第768話の中で、趙国の李牧はついに切り札の司馬尚を戦場に投入しました。
司馬尚は李牧と同じく、趙国だけではなく、秦国の未来にも深く関わっている人物です。
司馬尚は実力のある将軍で、彼が持っている青歌軍も非常に強い軍隊ですが、彼は関わってはいけない男の命令に従っていました。
司馬尚はただの名将軍ではなく、秦国の最大の敵、李牧の切り札でもあります。
李牧は恐ろしい怪物ですが、趙の中でも李牧を狙っている人間がいます。
青歌城に残っていれば司馬尚は平穏な人生を過ごせたのですが、司馬尚がそんな李牧に関わっていたから、危機は少しずつ彼に近づいています。
司馬尚はこれから秦国や趙国にも深く関わる将軍なので、今回は司馬尚について考察してみたいと思います。
☆司馬尚の活躍
司馬尚がキングダムで登場した回数は非常に少ないのですが、それでも彼や彼の青歌軍は見事な戦績を得ています。
キングダムの第47巻の中で、司馬尚はたった五千人の軍隊で魏国のオルドの軍隊を撃退しました。
あの時、オルドは合計二万の兵力を用意しましたが、それでも司馬尚には通用しなかったのです。
オルドとの戦いで司馬尚は完全勝利を得られると李牧は賭けて、ある危険な策を実行しましたが、司馬尚は見事に李牧の期待に応えました。
もし司馬尚があの戦いで負けてしまったら、もしくはあの戦いで多くの戦力を消耗してしまったら、李牧が実行した策は失敗し、趙国は大きなダメージを受けます。
司馬尚が見事に李牧の期待に応えたから、李牧は余計な戦力を消耗せず、秦国との戦いに集中できました。
魏国のオルドとの一戦で司馬尚が直接戦場に出たことはなかったのですが、これから司馬尚は動き出します。
そしてこれから秦国との戦いの中で、司馬尚は間違いなく見事な活躍を見せてくれます。
☆司馬尚の青歌軍
将軍の司馬尚だけではなく、彼が持つ青歌軍も見事な戦績を得ています。
秦国の六大将軍の一人、桓騎の討伐戦の中で、青歌軍は凄まじい活躍を見せてくれました。
青歌の狼孟軍が圧倒的な武力で秦の北東軍(20万の兵力)を叩き潰したから、桓騎の討伐戦が始まる前に、秦は凄まじいダメージを受けました。
そして激しい桓騎の討伐戦が始まった後、青歌の楽彰や上和龍将軍が率いる軍隊が飛信隊や楽華隊に酷いダメ―ジを与え続けていたから、桓騎は開戦してすぐ何もできない状態になりました。
青歌軍の将軍たちは一人一人がとても強くて、戦場にいる彼らは恐ろしい怪物です。
青歌軍は司馬尚や李牧が持つ最大の武器ですが、青歌軍は諸刃の剣です。
なぜなら青歌軍は趙国の朝廷でも抑えられない軍隊だからです。
青歌軍はどの国でも敵わない軍隊ですが、それは趙国にとっても同じことです。
青歌軍がいる限り、司馬尚や李牧は趙国を直接倒せる力があります。
もちろん司馬尚や李牧は趙国を倒せたい、反逆したいと思っていませんが、奸臣や間者たちが利用できる最高のネタです。
青歌軍は確かに秦国を潰せる鋭い刃ですが、使えば使うほど司馬尚や李牧もダメージを受けます。
出典:原泰久(著)キングダム第768話
☆李牧が持つ切り札
司馬尚も、青歌軍も李牧が持つ切り札です。
秦国の六大将軍の一人、桓騎の討伐戦で李牧は凄まじい兵力を消耗してしまったので、これから秦国を潰すために李牧は司馬尚や青歌軍を出動させるしかありませんでした。
李牧は中華統一というものをどうしても認められないので、彼は何としても秦国を倒したいと思っています。
戦場において怪物である李牧はいつも勝利を得られましたが、それは彼が一人で趙国の全ての資源を使っているからです。
いつも趙国の資源の全てを戦場にいれていたから、李牧は勝利を得られました。
普通、一人の将軍が国の資源を自由自在に使うことは不可能です。
どんな王様でも将軍というものを警戒し、恐れていますので、全ての権限を一人の将軍に与えるのはすごく珍しいのです。
将軍に全ての権限を与えてしまったら、その将軍は反逆する力を手に入れます。
王様は将軍を制限するのですが、李牧は趙国の全ての資源を使う権限がありました。
兵力、将軍や食糧、李牧はどんなものをも使えます。
現趙王、幽繆王は遊ぶために、幸せな生活を満喫するために、李牧の身勝手な行動を全部許しました。
李牧に全ての権限を与えた点に関して、幽繆王は賢いのです。
ですが、李牧に全ての権限を与えて、李牧自身も見事な戦績を取りまくっていたから、彼に嫉妬している大臣がいます。
そしてこのネタを利用する間者もこれから現れます。
☆司馬尚と趙国の朝廷
司馬尚はほとんどの趙の武将と同じく、趙の朝廷に耐えられませんでした。
司馬尚は圧倒的な武力を持っていましたが、彼は自ら趙の朝廷から離れていました。
なぜなら趙の朝廷には奸臣が存在する上に、先代も、現在の趙王も暗君だからです。
武将たちは政治に弱く、戦場で輝くことを求めていますので、趙王に耐えられるはずがありません。
司馬尚の気持ちは理解できます。
趙の朝廷から離れていた司馬尚は青歌城に籠っていて、青歌のことだけに集中していました。
趙の将軍において、今でも趙王の下についているのは李牧だけです。
司馬尚が趙の朝廷から離れていたのは正解の判断ですが、逆に李牧を利用しなかったことが悪かったのです。
もし司馬尚が李牧を利用、もしくは李牧と一緒に反逆の道を歩めば、彼らはすぐにでも優秀な国を作れます。
司馬尚が青歌城に籠っていた日々は幸せだったかもしれませんが、その一方彼は自分の未来を保証できる手段を失くしました。
司馬尚が李牧と手を組めば、明るい未来を確保できるのですが、彼が自ら政治から離れてしまった今、これから司馬尚や青歌軍は最悪の未来を迎えます。
☆司馬尚の未来
李牧が司馬尚を動き出した今、李牧や趙国はこれから凄まじい勝利を得られますが、司馬尚の未来もいよいよ決まります。
秦国が中華統一をできるように、趙国の李牧が削られるように、間者業界の化け物、姚賈はこれから趙国に戻り、仕事を再開します。
姚賈は間者業界の頂点であり、一人で中華全土の情報を把握していますので、彼が見事な仕事を完成するのは間違いないのでしょう。
李牧や司馬尚のせいで秦軍は更に多くの兵力を消耗しますが、これで姚賈があの二人を罠へはめるチャンスが現れます。
なぜなら姚賈が利用できる事実は二つ存在するからです。
一つ目の事実、それは趙国でも李牧や司馬尚を抑えられないことです。
趙王は専属の軍隊を持っていますが、その軍隊は李牧や司馬尚を抑えられないのです。
最恐級の化け物が二人手を組んだ今、李牧や司馬尚がその気であれば、趙王を簡単に制圧できます。
武将がこれから反逆を企むことを、どの王様も耐えられません。
李牧は確かに反逆する気がなかったのですが、誰もが司馬尚の心を知りません。
これから姚賈が司馬尚の情報についてある程度捏造すれば、最強の反逆者が誕生します。
二つ目の事実、それは趙国において趙王の支配力が薄くなっていることです。
秦国の六大将軍の一人、桓騎を討ち取った時から、李牧は誰もが知っている英雄になりました。
これは李牧の側近たちにとってすごく嬉しいことですが、趙王にとっては嬉しいことではありません。
なぜなら誰もが李牧を知っている一方、趙王の支配力は急激に薄くなっているからです。
これほど有名な李牧が司馬尚をも手に入れて、何度も何度も秦国を撃退したら、誰もが李牧のことを尊敬します。
そしてその時、趙王は完全に支配者である地位を失います。
趙王はまだまだ幸せな生活を満喫したいので、彼がそのような結果に耐えられるはずがありません。
以上が今回の記事の内容でした、最後までご覧いただき、誠にありがとうございます。